米国債 逆イールド達成
予想通り、というか予想以上に下がった。
わしの予想では500ぐらいかと思うとったが、ダウは800下がったな。
どうしても下がりたがっとるちゅうことは、はっきりしとる。
株価は不特定多数が参加した売りと買いの結果形成されるもんやけど、水準ちゅうもんは微妙に将来を暗示することになっとる。
参加者はそれほど意識せんと売ったり買うたりしとるんやろうけど、その時その時の事情やら気分やらが反映されて、結果概ね正しい値になっとる。
トランプさんがとか習さんがとか、貿易戦争とか、イギリスの離脱問題、ドイツ銀行不良債権問題やらフランスの騒動やイタリアの国内事情とか、中国の景気減速の恐れとか理屈は色々つけられるけど、その総合的な全部の合算結果世界景気、特に今絶好調なアメリカは下向きというのが今後のコンセンサスになっとるんやろ。
夏には失業率が景気過熱のライン4%を下回り、バフェット指数、シラーPERともに株価過熱のラインを大幅に超えとる。
シラーPERに至っては1999年のドットコムバブル以来史上2位タイの過熱ぶり。
もう一つの2位タイの過熱時は何と1927年の大恐慌直前の値というさかい、今は歴史的な過熱ぶりやな。
それに待望の国債利回り逆イールド化達成。
ちゅうても、2年5年債のことやけど、半年もしたら正真の景気ピークアウトを指示する2年10年債利回りが逆になるやろ。
ここで蛇足やが利回り逆転の理由を書いとく。
2年債なんかの短期もんはその時々の政策利率に影響を受けるんでFFレートが上がったり上がりそうやったら上がる。
10年債なんかの長期もんは、もともと長期のほうが不確定リスクが大きいんで利率は高めになっとるんやが、数年先の景気が悪うなって株価が下落したら、政府も緩和政策せんとしゃあないんで金利も下がるやろ。
そういう見通しで、あまり利回りが上がらんちゅうか下がり気味になる。
そういうことで今の金利が上がる=景気過熱、数年先の金利が下がる=不景気になっとる、ちゅう図式で利回りの逆転は景気ピークアウトからの不景気到来を見越して大きな下げ相場の指標になっとるんやな。
ドットコムバブル崩壊の時も、金融機関の不良債権処理に絡む調整からリーマンブラザーズ破綻によるショック暴落の時も、その1年ほど前にはこの利回り逆転現象が起きたんはみな知っとることやな。
別の指標としては、REIT利回りと政策金利との逆転、政策金利と10年国債の利率逆転とかあるけど、もうどれもこれも景気ピークアウト、半年1年後ぐらいから株式大幅調整を指示しとる。
ここで無駄に動くんは墓穴を掘るだけなんで、キャッシュをしっかり握って、ちょっと儲けたろなんてスケベ心を出さんと、底入れするまで冬眠しとく。
冬眠はあと2~3年かいな。